ライフスタイル関連の本では片付けや断捨離などの捨てることに着目した本から派生して「買わない系」の書籍もたくさん増えてきました。
その中でも「新品は買うな」とあえての中古・リサイクルやレンタルを推し進めている本がありました。
「もう新品は買うな!」という本を通して、良書とは何なのか?について考察・まとめました。
良書か否かを決めるためには「良書」を定義しないとならない。
本の褒め言葉は多数あれど、
「良書」とはなんぞや?
まずはここの定義を共有しないと、判断ができません。
ちなみに、「良書」の対義語は
「悪書」
「良書」に似た表現としては
善書(ぜんしょ)、善本(ぜんぽん)、
良本、名著、良著、名作、名筆……etc
というようにあります。
良書=読んでためになる本かどうか?
それでは改めまして「良書」という言葉を辞書で引いてみましょう。
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- 【良書】
読んでためになる書物。
-
では、さらに掘り下げて、ためになるって、なあに?
【為(ため)になる】
役に立つ。利益になる。
さらにいきますよ!
【役(やく)に立つ】
使って効果がある。有用である。
【利益(りえき)】
1 事業などをして得るもうけ。利潤。
2 得になること。益になること。
さらに
【効果(こうか)】
1 ある働きかけによって現れる、望ましい結果。ききめ。しるし。(以下省略)
【儲(もう)け)】
得をすること。また、思いがけないいい目をみること。利益。利得。
もうここまでくると、日本語のたらい回し、堂々巡り、
ニュアンスとか雰囲気で察しろ!
ぐらいのレベルになるのでやめますが。
つまり、良書という言葉の意味は
「読むことで、なにかしらの(どちらかといえば良いとされる)効果が得られる本のこと」
といえます。
良書の対義語「悪書」とは?
悪書とは?
「良書」の定義は「効果が得られる本」。
ならば「悪書」は対義語になるので「何にも効果が得られない本」っていうことでいいんじゃない?
……と思いつつも辞書を再び引くと
【悪書(あくしょ)】
1 内容が俗悪で、読者や社会、特に青少年読者に影響を及ぼす本。
2 文字を書くのがへたなこと。悪筆。
となっている。ナンデダヨー。と若干思うが、
つまり、
良書は「良い効果が得られる本」
悪書は「悪い効果が得られる本」
これが共通の定義ということを踏まえておきます。
効果が得られない本って、ある?
良書・悪書の境目「効果が得られない本」とは?
辞書で意味を引いたり定義を示したことで気になることが。
悪書=内容が俗悪で、読者や社会、特に青少年読者に悪影響を及ぼす本
青少年はじめ、読者や社会の全てを、なめてかかっちゃいませんか?(汗
時々ネットでもネタにされたり話題になる
「犯罪などの加害者の自宅に暴力的・性的な書籍やゲームが発見されたから
禁止すれば犯罪者いなくなる」みたいな、あれ。
こんなキャリーオーバー発生中ともいえる情報過多になってしまった現代社会で、
たかだか1冊程度で頭の中身がまるっとすり替わるような本なんて存在しないのに
「及ぼす本」って言い切ってしまっているのが、何気に残念といいますか。
国語辞典として適切なんだろうけど、どうにも。
本を読む側の知識や信念がしっかりしていれば、
悪影響をはねのける、悪影響すら知識の肥やしにできるわけで。
そういう人間は年齢問わずごまんといるはず。
だからこそ読者の全員に悪影響を及ぼす本なんて、この世に存在するはずないのだ。
存在するとしたら、それはどんな悪魔と魔法と呪いの本なんだ!?
逆に読みたい。誰か教えて。
あれか、ドグラ・マグラか?
お前がそうなのか!?
たしかに低年齢で発展途上の思想の持ち主である割合が多くなってしまう「青少年」。
捻じ曲げてあらぬ方向に導く本って、何かあるかなあ。
……エロスか!?バイオレンスか!?やっぱりエロ本なのか!?
東京オリンピックを控えて、有害図書の話題も一時盛り上がった感じがするんだけれども、東京都のやっている規制って結局は「景観上の理由」的な状態に思えてくるんだけど……そこだけを前面に押し出せば良かったんじゃない?
有害図書としての規制は、ほどほどにしてほしいものです。
そしてこの話題、大風呂敷広げすぎて畳めなくなってきました、どうしよう……。
本の善悪は、自分次第でいかようにもなる
あれ?おかしいな。
「もう新品は買うな!」が良書か否か、だけを語るはずだったのに、
なぜこんな大義名分的な話になったんだ!?
結局、本というのは読み手の生き様や人格性格、知識や状況次第で、良書にも悪書にもなる。
どんなに悪影響を及ぼす思想が書かれた本があったって、「それはおかしい」と思えたり、反面教師みたいに学ぶべき何かがあるのなら、それは「良い効果が得られた」=良書ということになる。
私も、本=正しいことが書いてある、っていう刷り込みが、なんとなく頭の片隅にある。
義務教育中に、国語だけじゃなくて、本との付き合い方というか、書籍との向き合い方をもっと教えてくれたらいいのにね。
本が全て正しいわけじゃないとか、
初めから通読するだけが読書じゃないとか、
その他諸々のこととか。
「もう新品は買うな!」は良書?悪書?
はい、ものすごい迂回&遠回りとともに
本題に戻りまして、「もう新品は買うな!」を実際に読んでみると……
共感できたりできなかったり、考えさせられる内容、ツッコミを入れたくなる内容。
総合的に、私は「良書」と判断しました。
前置きが壮大になりすぎて、自身で大混乱を招いていますが、
私のいう「良書」=良い効果が得られる本っていうのは
「感情が揺さぶられるかどうか」
それは感動かもしれないし、衝撃かもしれない、悲しみや怒りかもしれない。
だから、考えさせられたり、ツッコミたくなったり、
挙句の果てに、こうしてブログまで書かせてしまう(?)この本……
良書、でしょう!?
たしかにAmazonレビューは低評価だけれども、それでもレビュアーに感想を書かせる(良くも悪くも変な)パワーはあったわけですよ!
(こっそり読後にレビュー読んだら、まあ、納得の内容ではあります)
大抵の本は、私の定義では「良書」になってしまうのが玉に瑕であります。
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